自宅にサウナを設置して火災の危険性は大丈夫か?
昨今の家庭用サウナは最大温度110℃まで上がり、ロウリュが可能な製品が増えております。また、メーカーも国産・欧州産・中国産など多くのメーカーが存在します。家庭用サウナと一括りにすると同じのように感じるかもしれませんが、木材の選定や製品の作り・設計によって大きく安全性が変わります。
木材は一般に、150℃前後から炭化が始まり、180℃以上になると熱分解が活発になって可燃性のガスが多量に発生します。樹種によっても多少異なりますが、260℃~270℃くらいになると、近くに口火があれば引火します。これを引火点、または着火点といい、建築材としては、この温度を木材の危険温度と言っています。さらに460℃前後では、周囲に口火がなくても自然発火します。この温度が発火点と言います。
これが木材の熱に対する一般的性質ではありますが、実際には時間的要因に左右されるところも大きくございます。100℃以下であっても、長時間暴露することにより、木材は徐々に熱分解していきます。
特にサウナストーブの付近では高温になりやすく、150℃以上になることもあると言われています。そのため、弊社ではサウナストーブ付近はタイルなどの不燃材で覆うことにより木材が炭化してしまうリスクを可能な限り排除しております。
海外産の家庭用サウナの中には、サウナストーブが木材に直付けになっている場合やストーブとベンチなどの可燃材との離隔距離が不十分な場合は多くございます。たとえ海外では問題なくても日本との気候の違いによるものや、日本の消防の基準は海外と比べても厳しいと言われています。
安全にサウナをお楽しみいただくために、製品の特長をしっかり押さえておくことが必要です。
また、サウナマットやタオル・ヴィヒタなどをご使用になられる際もなるべくサウナストーブとの接触が起きないように注意が必要となります。